18.旭川駅周辺の安くて美味しい食事処

旭川駅周辺の安くて美味しい食事処

宗谷本線や石北本線、あるいは富良野線や留萌本線を旅する場合に起点にすることが多い旭川駅です。
旭川駅での乗り継ぎの時間待ちや、旭川近辺で宿泊することもあるかと思います。
そこで、旭川近辺で安くて美味しいお店を何店か紹介しようと思います。

 

 

天勇(ゲソ丼)

ゲソ丼とは、ゲソ(イカの足)を揚げたものを乗せた丼です。旭川のソウルフードらしく、市内の立ち食い蕎麦屋のメニューには必ずと言っていいほど用意されているようです。
旭川駅から徒歩10分程の場所にある天勇はカウンターのみの立ち食い蕎麦屋で、ゲソ丼発祥の店とも言われています。(諸説あるようです。)
お昼時を少し回っていましたが、10人程並べそうなカウンターは半分くらい埋まっています。カウンターの先にあるメニューからゲソ丼セットを注文。セットになる麺はそばかうどんを選べ、さらにトッピングも天ぷら・月見・かしわ・きつね・たぬきを選べる仕組みです。
きつねを選び注文するとすぐに出てきました。小ぶりの丼にかなり大きなゲソ揚げが3本。ゲソはカリッと揚がった感じではありませんが、甘辛いタレとよく合って、ご飯と相性抜群です。ゲソの唐揚はとてもポピュラーなのに、ゲソ丼ってどうして他の地域にはないんだろうと思いながらあっという間に完食です。
セットの蕎麦もやや濃い目の出汁にこれも濃い灰色の素朴な田舎風の蕎麦がよく合っています。きつねは薄い揚げではなく、厚揚げに近いようなもので、しっかりと味が染み込んでいました。これで550円です。
駅からの往復を含めて1時間もあれば食事できると思いますので、乗継時間を利用して旭川の名物を味わってはどうでしょうか。

 

馬場ホルモン(塩ホルモン)

塩ホルモンは、塩味の調味料に漬け込んだ豚のホルモンを七輪などで焼いて食べるホルモン焼きの一種で、旭川市が発祥とされています。
塩ホルモン発祥とされる店は諸説あるようですが、馬場ホルモンはその一つで、非常に人気が高いお店です。
旭川駅から徒歩15分強、旭川のディープスポットと呼ばれる昭和の雰囲気そのまんまの姫小路という場所に店を構えています。
待ち時間を覚悟し出かけてみたのですが、一人ということと、たまたま空いていた日ということもあり、すんなり入店できました。
メニューは塩ホルモンのみ。他はご飯ものを含めて一切ありません。瓶ビール、焼酎、日本酒、ウーロン茶など飲み物があるだけです。
とにかく席に着くと、飲み物だけ聞かれ、あとは七輪とお皿に盛られたホルモンと玉ねぎが勝手に出てきます。
出てきたホルモンは写真のとおりで、これが一人前なのかどうかよくわかりませんが、結構な量が盛られています。そして、色々な部位が入っています。(女将さんの話によれば、レバー以外はすべて豚の胃の部分だとか)
七輪で焼いたホルモンをそのまま口に頬張ると、コリコリした触感、濃すぎずどちらかといえば薄味の塩味が絶妙で、臭みはまったくありません。ホルモンの鮮度がいいこともあるのでしょうが、下処理もしっかりできているんでしょうね。付け合せの玉ねぎも塩味だけなのですがこれも旨い。これまでホルモンといえば、煮込みとか焼く場合でもタレニつけて食べることが多かったのですが、この塩ホルモン一遍に気に入ってしまいました。
そして、お勘定ですが、結構な量のホルモン一皿に焼酎グラス1杯とウーロン茶で1,150円なり。混んでる理由が分かります。
ちなみにお昼はやってなく、夕方4時半からの営業です。

ボリュームたっぷり。何人前かわからないけど、お一人様に出てきたのがこれ。
お皿の分と網の分を足した量です。
   

 

食事処館(とにかく安くて美味くてメニュー豊富なお店)

お昼を食べようと伺いました。
場所は前述の馬場ホルモンと同じ旭川のディープスポット姫小路にあります。馬場ホルモンの向かいです。
事前に情報を得ていた通り、ほんとに小さなお店です。カウンターに2、3人と一つあるテーブルに2人くらいしか座れません。にもかかわらず壁一面にはぎっしりとメニューが張ってあります。色々な種類のラーメン、丼、カレー、定食に蝦夷羆鍋なんかもあります。しかも値段が安い。丼物で400円くらいからで、定食も安い。
ゲソ丼を食べたかったのですが、「ゲソが急に値上がりしてねえ。値上げまでしたくないので、止めちゃったよ。」とのことで、とりのご飯どろぼう丼なるものを注文。出てきたのは大きなとり天が3つも乗っかった丼。熱々のとり天を頬張ると甘辛いタレがいい具合で、こりゃあいくらでもご飯が進むわ。それでご飯どろぼうなんですね。味噌汁も付いて400円。
店主も気さくで話好き、他のメニューも食べてみたくて、後日馬場ホルモンへ行った帰りに再訪した次第です。
こちらは馬場ホルモンと違い、昼間も営業していて、日曜日もやってます。

とりのご飯どろぼう丼

たった5人ほどしか入れいないのにこのメニューの多さ(これでも一部)

こちらは、後日夜に伺った際にいただいたとりの塩からあげ(定食で700円、単品420円)

17.北海道&東日本パスをフルに活用① 宗谷本線を普通列車で往復

宗谷本線全線往復

青春18きっぷの有効期間前に、北海道&東日本パスを使い、旭川を起点に道北・道東を普通列車で回ってきました。このパスを使って北海道を旅するのも3回目、かなりおトクなきっぷで重宝してます。
まずは、宗谷本線を往復です。
名寄以北のいわゆる宗谷北線の駅々については、前回レンタカーで回っていますので、今回は宗谷北線を普通列車で一駅ずつ車窓から眺めることにします。
普通列車での日帰り往復は不可能で、稚内で一泊することにします。

<ルート>
旭川11:29(宗谷本線 快速なよろ1号)名寄12:52
名寄14:52(宗谷本線 普通列車)稚内19:49
稚内05:20(宗谷本線 普通列車)名寄08:47
名寄10:07(宗谷本線 快速なよろ1号)旭川11:34

快速なよろはキハ40一両編成

名寄以南、いわゆる宗谷南線の駅の中では駅周辺も含めてもっとも好きな駅「塩狩」

駅近くの塩狩ヒュッテユースホステル

名寄駅。ここで稚内行を2時間待ちします。

駅前交流プラザ「よろーな」。冷暖房が効いて、綺麗なトイレもあって、時間待ちに使えます。レンタルサイクルなんかもありますよ。

名寄駅前には小さな商店街もあって、「なよろプリン」を看板に掲げる喫茶店兼菓子工房ブラジルを発見

いくつか種類があるうちの「アスパラチーズ」と「生キャラメル」を購入。あと、これから先の食糧補給に「ごく厚ハムサンド」も購入。食べてみるとプリンはかなり濃厚で本格的で予想した以上に美味しい。まとめ買いをしていた人が何組か店内にいた理由が分かりました。それと「ごく厚ハムサンド」が絶品。厚いハムがジューシーで、このブラジルというお店、おすすめです。

普通列車の旅再開。名寄駅には稚内行サロベツ1号と旭川行快速なよろ、そしてこれから乗る稚内行

ここから先はキハ54。キハ40ともども大好きな車両です。

日進駅

次の北星駅といえば、この待合室

美深駅。特急停車の駅ですが、窓口にいるのはJRの職員でなく、町からの派遣職員

対向のサロベツが遅れてしばし停車。261系車両の故障で、ノースレインボー車両が代役に。このせいかどうか、宗谷もサロベツも遅れが出ていました。

音威子府駅に到着。ここで1時間停車。昔の国鉄時代ならいざ知らず、今の時代で1時間停車は珍しい。しかし常盤軒も営業時間外だし、時間つぶしに困ってしまう。

駅近くにあるスーパー千見寺へ飲み物を買出しに。

名寄以北の乗客

平日のこの日、名寄から稚内行の普通列車に乗った乗客は10名
内訳は高校生が5名、地元の方が3名、鉄道ファンと思しき旅行者が私ともう1名の2名
智恵文駅で高校生1名が下車。美深駅で高校生3名、地元の方1名が下車。紋穂内で最後の高校生が下車し、音威子府駅を出るときには乗客は3名になっていました。

音威子府駅から先は秘境駅が数多くある宗谷北線

糠南駅でも列車は停車します。停車する意味がどれだけあるのかと思ってしまう。

この辺り天塩川の車窓が長い普通列車の旅を楽しませてくれますが、なぜか川の水が濁っていました。

落成当初を再現する改修工事が行われた天塩中川駅。板張りの外壁や格子状の窓が再現されている。

トップページの写真にも使わせてもらっている雄信内駅の駅舎
こういう風情のある駅舎はずっと残してほしいとは思うのですが・・・

これらの駅では一日の乗降客もほとんどなく、私の乗った稚内行も全駅停車はするのだけれど、列車はすぐにホームを離れていく。鉄道ファンとしては残してほしいけれど、実際に全線乗ってみると、廃止もやむを得なく思えてきます。

翌朝、朝一番稚内5:20発名寄行に乗り、旭川へ戻ります。

長大な宗谷本線の車窓から海が見えるのは南稚内と抜海の間の、時間にすれば5分もないわずかな区間ですが、それ故に広大な湿原とその先の日本海に浮かぶ礼文島と利尻島の展望がより引き立つのでしょう。
残念ながらこの日は天候が良くなく絶景は楽しめず。それでも、乗車時間だけで往復約10時間、退屈さを全く感じない普通列車の旅を楽しませていただきました。

こちらは昨年オロロンラインから撮影したもの。