13.途中下車して温泉へ(2)-奥羽本線浪岡駅(浪岡駅前温泉)

黒色湯の源泉かけ流し

列車の旅をしていると、ちょっと途中下車して温泉に入りたいなあと思う時があります。
列車の時間もあり、駅からあまり遠くへは行けませんが、今まで行った中で気に入った温泉をいくつか紹介したいと思います。
奥羽本線浪岡駅から数分歩くと、道路沿いにごく普通の銭湯のような建物があります。ここが黒いお湯で有名な浪岡駅前温泉です。浴室もまさに昔懐かしい銭湯そのものの雰囲気ですが、おっと思わせるのが、大きなライオンの口から大量に注がれる透明度の低い黒色の湯で、これが湯船から溢れ出ています。

湯船に入るとまるでブラックコーヒーに浸かっているようで、泉質も肌にまとわりつくような感じでいかにも効きそうです。
東北は入浴料が安いところが多いのですが、こちらもまさに銭湯価格の350円。朝6時から営業していて、近くの方が羨ましい限りです。





奥羽本線浪岡駅

浪岡駅から徒歩数分の距離です。

12.途中下車して温泉へ(1)-紀勢本線紀伊姫駅(弘法湯)

貸切の浴室が二つだけの源泉かけ流しの温泉

列車の旅をしていると、ちょっと途中下車して温泉に入りたいなあと思う時があります。
列車の時間もあり、駅からあまり遠くへは行けませんが、今まで行った中で気に入った温泉をいくつか紹介したいと思います。
紀勢本線の紀伊姫駅で途中下車し向かったのは、大小40余りの奇岩が橋の杭のように立ち並ぶことからその名が付けられた国の天然記念物「橋杭岩」の近くにある弘法湯という小さな温泉です。
串本町のコミュニティーバス佐部・上田原線を利用すれば特急列車の停まる串本駅から最寄バス停の「橋杭岩」までほんの数分で行くことができますが、私は紀伊姫駅から国道42号線を串本方面へ20分ほど歩いて向かいました。
弘法湯は、まだ新しい槙の木の浴槽が置かれた小さな浴室が二つあるだけで、一人であるいは家族等で順番制で入るこの手の温泉浴場としては珍しい貸切タイプ(しかない)の温泉です。
源泉の温度が低いため沸かしているそうですが、二つある蛇口をひねれば流れ出るお湯と水は間違いなく源泉そのまま、まさに源泉掛け流しで湯船から溢れ出ています。
そして、窓を開ければ目の前に広がるのは熊野灘。誰に気兼ねすることもない一人だけの時間を満喫できます。
週三日定休日があり、営業時間も13時半から19時半のみ、さらに一度に利用できるのは2グループと、制約が多い温泉ですが、普通列車の旅の途中で立ち寄るに相応しい温泉のような気がします。





最寄駅は紀伊姫駅

国道沿いに看板があります。

すぐ近くには国の天然記念物「橋杭岩」