7.JR東日本 夏の増発列車 青春18きっぷで乗れる「楽しい列車」、「おトクな列車」

  5月19日に恒例の「夏の増発列車」がJR各社から発表になりました。
7月1日~9月30日の間に運転する増発列車ですが、やはり圧巻なのはJR東日本です。
各地のキャンペーンやイベントにあわせた臨時列車や「のってたのしい列車」が各地で運転されますが、嬉しいのはその多くが在来線の快速列車だということです。
さっと数えてみるとその数はおよそ70種類、これらすべて青春18きっぷや北海道&東日本パスなどの普通列車用フリーパスで乗ることができます。
その中からいくつかピックアップしてみましょう。

1.小海線 HIGH RAIL 1375
小海線に新たにデビューするのってたのしい列車「HIGH RAIL 1375」は、キハ100系、キハ110系を改造した2両編成で、小淵沢-小諸間を7月以降土日を中心に運転されます。
全車指定席(通年大人820円・こども410円)ですが、旅行商品での発売のほか一般販売もあり、「えきねっと」での購入も可能です。
標高が高い小海線での運行から「天空にいちばん近い列車」をコンセプトとしているそうで、「HIGH RAIL 1375」という列車名の由来は、標高の高さを表す「ハイ」と線路の「レール」に、JR線標高最高地点である1,375m(清里~野辺山間)を組み合わせた造語で、標高の高い小海線から天空や星空を楽しんでもらいたいとの思いを込めたそうです。
また、「オリジナルブランチ」や「スイーツ」も事前予約で列車内でいただくことができます。

運行本数は1日3本で、小淵沢10:30発、小諸14:22発のほか、星空を楽しむ小淵沢18:20発が運行されます。昼間の2本なら普通列車でも首都圏から日帰りで十分楽しめると思います。

 

2.SL YOGISHAみなかみ
今年も上越線をSL夜汽車が走ります。
各地で運行されているSL列車はどこも人気ですが、なかでも夜走る列車は客車内のちょっとほの暗い照明など一層ノスタルジックな雰囲気を楽しむことができます。
7月8日(土曜日)一日限定ですが、今年も上越線の高崎-水上間をSL+旧型客車5両で一往復します。
高崎発16:50は問題ないのですが、おり返しの水上発は20:41で高崎到着は22:38

高崎線の最終列車がちょうど出てしまった後なので、残念ながら普通列車では大宮や東京にはその日のうちに帰ってこれません。ここは22:50高崎発の最終新幹線で帰ってくださいということなんでしょうね。

 

3.リゾートやまどり
JR東日本高崎支社高崎車両センター所属の485系で運転されるリゾートやまどりの最大の特色は快適さではないでしょうか。

485系を改造した車両は、可動式フットレスト装備のゆったりした座席に大きな窓、展望室や和テイストのミーティングルーム、キッズルームも設けられています。そして、一人旅にも嬉しい1列+2列の座席配置。普通料金で乗れる列車(指定席は必要)の中ではトップクラスの快適さを誇ります。
同じ485系を改造したきらきらうえつやジパング平泉などは2列+2列の座席配置です。
このリゾートやまどりの車両を利用した夏の臨時列車は次のとおりです。
リゾートやまどり 大宮-長野原草津口
リゾートやまどり富士山  高崎-河口湖
リゾートやまどりみなかみ 熊谷-水上
烏山山あげ祭号(リゾートやまどり車両) 新宿-宝積寺
やまどりもぐら 水上→越後湯沢
やまどりループ 越後湯沢→水上
たんばらラベンダー号 上野-沼田
谷川もぐら 上尾→越後湯沢
谷川ループ 越後湯沢→上尾


485系


1列+2列の座席配置


和テイストのミーティングルーム

5.東京駅発 日帰りで「森と水とロマンの鉄道」磐越西線

 5.東京駅発 日帰りで「森と水とロマンの鉄道」磐越西線

福島県の会津若松駅と新潟県の新津駅を結び、「森と水とロマンの鉄道」の愛称が付けられた磐越西線は、喜多方を過ぎたあたりからの山間の風景、そして阿賀野川沿い景観と、愛称の名に恥じない車窓が続きます。
東京駅を4時45分に乗る必要はありますが、この磐越西線にも日帰りで乗って帰ってくることができます。
残念ながら、季節定期列車「ばんえつ物語」号には普通列車だけの日帰りでは乗ることはできませんが、途中の徳沢駅で「ばんえつ物語」号との列車交換のために停車しますので、その際に貴婦人C57に牽引されたレトロ色一杯の12系客車を見ることができます。

郡山から会津若松までは電化区間で4両編成

車窓には雄大な磐梯山

会津若松駅で、新潟行きの快速あがのに乗り換え。乗り換え時間はわずかです。
あがのの編成はキハ110が2両に、キハ120が1両の3両編成です。新しくて車体がカラフルなのはキハ120ですが、シートが固いキハ120ではなく、シートのクッションがいいキハ110をおすすめします。

列車の名前にもなっている阿賀野川沿い快速あがのは走ります。

津川駅で対向列車待ち合わせのため15分ほど停車します。
駅のある津川地区は狐の嫁入り行列で有名らしく、ホームには狐の案内幕も。また、ホームには磐越西線を走る「SLばんえつ物語」のキャラクター「オコジロウ」を模した可愛いデザインの待合室があります。

待ち合わせ対向列車は、懐かしい車体色のキハ40です。色合いが濃い緑の山々に映えます。

会津若松駅を出て2時間半で新潟駅に到着。東京方面へ帰るためには2時間弱の待ち時間があります。
軽く食事を取るなら、快速あがの号が到着する1番線ホーム内にある立ち食い蕎麦「新潟庵」

日本酒に興味があるなら、駅ビルにある「ぽんしゅ館」です。新潟の全酒蔵の銘柄が並ぶという様はまさに壮観で、ワンコイン(500円で5枚購入)で一杯購入できます。

<ルート>
所要時間:約18時間
東京4:45(京浜東北線)大宮5:32/5:36(宇都宮線)宇都宮6:51/6:59(宇都宮線)黒磯7:50/7:54(東北本線)郡山9:01/9:38(磐越西線)会津若松10:56/11:02(磐越西線)新潟13:39/15:22(上越線)長岡16:25/16:32(上越線)水上18:28/18:44(上越線)高崎19:48/20:07(高崎線)東京22:00